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ただしTは応力テンソルである。
(3)パラメータ計算と課題抽出NICE法及びWISDAM法は、船体まわりの数値計算に適した計算スキームであるが、実用的計算法のレベルに高めるためには、図5.1.2.2に示すような数多くのパラメータについて適応性を検討し、改良を重ねて問題点をクリアーしなければならない。

 

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図5.1.2.2 改良課題と計算パラメータ
(a) パラメータ計算
船のまわりに流場が無限に広がる外部流場問題を解く計算パラメータとしては、領域の広さ、格子点数、格子点の船体表面あるいは船首尾への引きつけ(clustering)、などがある。これらを10数種のパラメータで表現し、船型はSR196A船型、レイノルズ数はRe=1.9×10 6、水面のdouble model(鏡像)近似などの条件の下に、NICEコードを用いて、パラメータ計算を行い、計算精度・計算効率の点で最適値を求めた。抵抗係数がパラメータ変化に最も敏感であることが分かったため、計算結果の評価は主に抵抗係数で行った。一例として、全格子点数Np(=Imx×Jmax×Kmax)の変化による抵抗係数の変化を図5.1.2.3に示す。格子点数の増加により、抵抗係数が一定値に収束することが分かる。このような結果から、格子点数や計算領域の大きさに依存しない計算結果を得るための最適なパラメータ値を選定した。代表例を表5.1.2.1に示す。これらの値は、以降の乱流モデルのチューニング計算において使用された。

 

 

 

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